CCNA3 STP

■スイッチの基本設定

(config-if)# duplex [full | half | auto]
通信モードを設定する。

(config-if)# speed [100 | 10 | auto]
通信速度を設定する。


⇒show interface で確認可能。


■STPとは

⇒ループのないネットワークを形成します。
STPはIEEEによって標準化されており(IEEE802.1d),Catalystスイッチでもデフォルトで有効。
STPは冗長経路によるループを見つけ出し,ループになる冗長経路でのフレームのやりとりを停止させる。

BPDUというSTPで使われるフレームにSTP情報を入れて情報を交換します。これにより,ネットワーク内で1台のルートブリッジを選び出します。ルートブリッジはBID(Bridge ID)が最も小さいブリッジ(スイッチ)がなります



■STP役割

BPDUを送出
ルートブリッジからの距離を計算し,それぞれのポートの役割を決定


・代表ポート
ルートブリッジのすべてのポート。LANセグメント内で最もルートブリッジに近いブリッジのポート


・ルートポート
ブリッジの中でルートブリッジに最も近いポート


・非代表ポート
LANセグメント内で代表ポートでないポート(ルートポートを除く



代表ポートとルートポート
⇒フレームの送受信を行う(フォワーディング)ポート。

非代表ポート
⇒フレームの送受信を行わない(ブロッキング)冗長ポートとして設定



■ポート障害の検出と再計算

ルートブリッジは2秒に1回,BPDU(BPDU Hello)を送信。
各スイッチは受け取ったBPDUをフォワーディングのポートから送信します。正常な状態ならば,ルートブリッジから送信されたBPDUは末端のスイッチまで流れていくことになります。
障害の検出はこのBPDUが届かないことにより判別します。
障害の検出からスパニングツリーの再計算までの間では
「2つのタイマが重要」


ブロッキング
フレームの転送しない
MACアドレスの記録しない
⇒フレームの転送をしない状態。


■■最大時間(MAX AGE)タイマ ・・・ 20秒
ルートブリッジからのBPDUが届かなくなり,障害と判断するまでのタイマ



★リスニング
フレームの転送しない
MACアドレスの記録しない
ブロッキングから移行する状態。
BPDUにより情報を集め,ツリーの再計算中を示す


■■転送遅延(Delay)タイマ ・・・ 15秒
中間状態へ移行する際に使用するタイマ


★ラーニング
フレームの転送しない
MACアドレスの記録する
⇒リスニングから移行する状態。
BPDUにより情報を集め,ツリーの再計算中を示す


■■転送遅延(Delay)タイマ ・・・ 15秒
中間状態へ移行する際に使用するタイマ

フォワーディング
フレームの転送する
MACアドレスの記録する
⇒ラーニングから移行する状態。再計算が終了している



■STPの設定確認

# show spanning-tree

・ブリッジプライオリティ

・ポートの役割(Role)
 Root ・・・ ルートポート
 Desg ・・・ 指定ポート
 Altn ・・・ 非指定ポート

・ポートの状態(Sts
 FWD ・・・ フォワーディング
 BLK ・・・ ブロッキング
 LIS ・・・ リスニング
 LRN ・・・ ラーニング


■STPの設定
(config)# spanning-tree [VLAN番号] priority [プライオリティ]

[VLAN番号]
VLANごとにSTPが実行される場合に設定する

[プライオリティ]
ブリッジのプライオリティ。デフォルトは32768



■STPの高速化

・ポートファスト
 リスニングとラーニングの処理を省略し,ブロッキングからすぐにフォワ ーディングに移行する

(config)# interface [ポート]
(config-if)# spaning-tree portfast

※配線ミスなどによりスイッチが接続されるケースもあります。
そこでポートファストは,接続されたスイッチからのBPDUを受け取った
時点で自動的にポートを使えなくする機能(BPDUガード)を持っています。



アップリンクファスト


・バックボーンファスト


・RSTP 
IEEE802.1wで定義

RSTPのポートの種類は以下の通り

・ルート
ルートブリッジと最短にあるポート


・代表
LANセグメント内で最もルートブリッジに近いブリッジのポート

・代替
ルートポートの次にルートブリッジに近いポート

・バックアップ
代表ポートの次にセグメント内でルートブリッジに近いポート




■EtherChannel
複数のリンク(同じ速度のリンクが8本まで)を論理的に1本のリンクとみなす。
これにより,あくまでも1本で接続されていると判断され,STPの必要がなくなる。