CCNA7 EIGRP

■EIGRP

コンバージェンスが早く
必要スペックが低く
アップデートはイベントトリガ
帯域をあまり使わない

「アップデートはリンクステート、計算はディスタンスベクタ」


変更時に変更部分のみをアップデートで送るが、フラッディングはしない。
隣接ルータのみに送る。

⇒ディスタンスベクタの方式


DUALというアルゴリズムでループが発生しない


・要約
変更分のみをイベントトリガアップデートするディスタンスベクタ



・やり取りさせるパケット
Hello
・・・ ネイバーと隣接関係を結ぶために使う。また生存確認にも使う

Update
・・・ ルーティングテーブルの情報を送る際に使用する

Query
・・・ 障害などでパスがなくなった際に他のルータへ代替ルートを問い合わせる

Reply
・・・ Queryに対する応答として使用する

Ack
・・・ UpdateやReplyを受け取った際に送る確認応答



■EIGRPのメトリック
帯域幅、遅延、信頼性、負荷、MTU

K値という値を使って計算される。
※デフォルトでは帯域幅と遅延のみを使ってメトリックを計算


※同じネットワーク内では同じK値を使うこと
 K値が異なるルータとはネイバーになれない


■自動再配送
IGRP、IPX-RIP、AppleTalk-RTMPは自動再配送する
※違うルーティングプロトコルの情報を、そのルーティングプロトコルで流すってこと




■テーブル

EIGRPはルーティング対象プロトコル毎にテーブルを3つ持つ。

・ネイバーテーブル
 ・・・ 隣接関係を結んだEIGRPルータの一覧表。この表にあるルータと情報を交換する

・トポロジテーブル
 ・・・ ネイバーから入手したパスがすべて載っているテーブル ※FD・ADが乗っている


・ルーティングテーブル
・・・ トポロジテーブルから最適経路を選択して生成する





■DUAL

⇒EIGRPのアップデート

・AD
宛先ネットワークとネイバーとの距離
=ネイバーが通知(アドバタイズ)してきた距離

・FD
自身から宛先ネットワークまでの距離


AD・FDの用途
⇒サクセサ(ルーティングテーブルに記載される最適経路)
 フィージブルサクセサ(バックアップルート)

を決めるのに使う

※サクセサのFD > フィージブルサクセサ(候補)のADのみ
 

・ルーティングループが発生しない理由
Query
・・・ 障害などでパスがなくなった際に他のルータへ代替ルートを問い合わせる

Reply
・・・ Queryに対する応答として使用する




■経路集約

⇒自動経路集約
 ※クラスネットワークの境界のみ

手動経路集約では
Router(config-if)#ip summary-address eigrp AS-number network mask

経路集約を外す場合は
Router(config-router)#no auto-summary



■nullインタフェース

⇒宛先が見えないのに来たパケットを破棄してしまうインタフェース
※破棄しないとルーティングループが発生する。
※自動経路集約時にありえる。




つまり、EIGRPはクラスフルルーティングプロトコルのクラスフル境界の経路集約を、
クラスレスルーティングプロトコルでありながら行うということになる。
ただし、Nullインタフェースを自動的に作成することにより、
RIPなどで起こりうる経路集約によるルーティングループを防ぐ。
ただし、不連続サブネットの経路集約の問題はRIPなどと同様に存在します。




■ロードバランシング

等コストロードバランシングに対応している。(OSPFも)

Router(config-router)#traffic-share balanced



■EIGRPの基本設定


(config)# router eigrp [AS番号]
 ⇒EIGRPを動作させ,設定モードに入る

※OSPFではrouterコマンドでプロセスIDを指定


(config-router)# network [ネットワークアドレス] {ワイルドカードマスク}
 ⇒ルーティングプロトコルを有効にするネットワークを指定


■集約関連

(config-router)# no auto-summary
 ⇒経路集約を外す


(config-if)# ip summary-address eigrp [AS番号] [集約アドレス] [サブネットマスク]
 ⇒経路集約を手動で行う



■EIGRPの設定の確認

show ip protocols


# show ip eigrp neighbors {detail}
 ネイバーテーブルを表示する。detailを付けると詳細表示になる

# show ip eigrp interface {インタフェース} {detail}
 インタフェースの状態の確認。detailを付けると詳細表示になる


# show ip eigrp topology {all-links}
 トポロジテーブルのサクセサを表示する。
 all-linksを付けるとサクセサ以外も表示する


# show ip eigrp traffic
 送受信されたEIGRPパケットの数を確認する




EIGRPパケットのやりとりを確認するにはdebugコマンド

# debug ip eigrp fsm
 フィージブルサクセサの状態を報告する


# debug ip eigrp packet
 EIGRPパケットのやりとりを報告する